2010年08月19日

リュイシュンの青春

リュイシュンは人間の母親と赤羊の父親の間に産まれた。
二人とも要領が悪く貧困のどん底で
精神状態は最悪であった。

人は貧困のどん底にある時には獣に変わるのである。

「殺す」「死ぬ」という罵声の飛び交う毎日を送り、
幼いリュイシュンはココロを壊す。
それでも、なけなしのパトスで
家を飛び出す事を選んだのだ。

柳葉刀を片手に壊れたココロのまま
山の奥へ奥へと分け入っていき、
1ヶ月後に力が尽き果て、
霞のかかった山岳地帯で休んでいると、
そこに老人が居た。

老人の名は太上老君(偽名)であると言う。
ホー・チミンのような格好をした
200歳を超える特殊な赤羊である。

リュイシュンの迷い込んだ山岳地帯
「ダイアスパー」で自給自足の生活を送っているのだと言う。

リュイシュンはココロを壊していたので
太上老君が育てている漢方を調合してもらい、
一週間後に回復した。

リュイシュンは「獣」となってしまった
両親の事を太上老君に話す。
すると太上老君は
「人は赤羊という『獣』の中に居る」
「己の欲望・・・性欲、金欲に振り回されている内は
 赤羊とて、ただの『獣』である」
「『人として人的でありたい』と思うなら
 学問を志すのが良い」
「学問はお前に『安らぎ』を与えるだろう」
とリュイシュンに話した。

「自分の畑を耕すなら此処に住まわせてやる」と言われた
リュイシュンは、その通りにする事にした。

自給自足の生活に慣れてくると、
太上老君はリュイシュンに自分の思想を学ばせようと
し始める。
そこでよく学んだリュイシュンは
「よく生きる」為のココロの在り方について
知識を深めていった。

数年後、さらなる勉強の為に
下界に降りるようになったリュイシュンは、
街でシオンシオンという少女と知り合い
彼女に「もしも女子高生がドラッカーを読んだら」
という本を貸してもらい、
そこから派生して
広く経営哲学について学ぶようになった。

やがてシオンシオンは戦争ビジネスの犠牲になり
この世を去ってしまった。

魔界の理不尽を改めて噛み締めたリュイシュンは
彼女が開いてくれた経営への道への思いを
さらに強める。

自分の父と母は「獣」に成り下がった。
戦争ビジネスで辛酸を舐めざるをえない
自分の現状を見るに、
太上老君の教えてくれたシャンヤン道徳も
現実を打破するには至らない。

金があれば両親は「獣」とならずに済んだだろう。
どんな生物にも性欲はあるが
金欲は人にしか無い。
つまり金は最も「人を人的にする」のではないか?

答えは出ないけれど・・・
山に籠もって勉強してても、
その答えが出ないのは明らかだ。

こうして俺は
書を捨てて街に出ることにしたアル。


(終わり)



眠くなる時間帯がある。



posted by 緑鳥 at 10:46| Comment(1) | 漫画の構想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。